湿気対策:ログハウスを長持ちさせるために

ログハウス

せっかく購入したログハウスであれば、できるだけ長期にわたって新築同様のすがたを維持したいものです。ログハウスが劣化する要因にはいくつかありますが、日本のような湿潤な気候であれば、やはり過剰な湿気による劣化について、より多くの注意を払っておくべきといえるでしょう。

ログハウスの湿気対策

ログハウスは丸太または加工された角材を組み合わせてつくられるところに特色があります。そのため過剰な湿気によって腐食してしまい、人の住めない状態まで劣化してしまうことも少なくはありません。

そこでログハウスを湿気から守り、将来にわたって長持ちさせるための対策がいくつか考えられます。

雨どいの設置と定期的な清掃

物置や離れ、ホビーハウスなどの用途で使われるミニログの場合には省略されることもありますが、通常の住宅または別荘として新築される大型のログハウスであれば、軒先に雨樋を巡らせておくことは必須となります。

雨樋は屋根に降った雨を一か所にまとめて効率的に排水し、側溝などに導くための装置といえます。
もしも雨樋がなかった場合、雨水は屋根の端から直接地上に垂れ流しとなってしまいますので、外壁や基礎に大量の水がかかって劣化を早めたり、軒天から雨水が室内に浸入して雨漏りの原因になったりすることがあります。

こうしたことから雨樋の設置が求められるわけですが、設置しただけで安心してしまうのもまた問題といえます。
雨樋はいうまでもなく屋外にあることから、枯れ葉や枯れ枝などが詰まりやすいほか、スズメやドバトなどの鳥が巣をつくりやすい点に注意が必要です。

こうした状態を放置してしまうと、雨樋が本来の役割を果たせずに水が漏れてしまい、湿気の急上昇につながることがありますので、定期的に雨どいを清掃・点検することで、これを防ぐことができます。

屋根の点検と修理

建物を構成する重要な要素のひとつが屋根ですが、ログハウスの場合にもそれがあてはまります。
屋根は適当な屋根材で覆われているはずですが、常に直射日光や風雨にさらされる過酷な環境にあるため、もともと劣化が進みやすい部分といえます。

ログハウスでは施工がかんたんで価格も安いアスファルトシングルなどが多く用いられていますが、施工不良のために風で吹き飛ばされたり、一部が剥がれて雨水が浸入するなどして雨漏りが発生することがあります。
定期的に屋根に傷みや雨漏りがないかを点検し、必要に応じて補修を行いましょう。

定期的なシーリングとステインが重要

ログハウスを湿気や紫外線から守るステイン剤も、経年劣化でその役割を果たさなくなってしまうことがあります。
したがって、新築から年数を経過した場合には、ステイン剤を重ね塗りして十分にコーティングしておくことが重要です。

また、材木の割れ、ねじれなどの箇所を放置しておくと、ここから雨水が浸入して腐食の原因となってしまうため、シーリング剤を注入して塞いでおくことも求められます。

換気で湿気のコントロールを

湿気はログハウスの大敵となることから、日常的に湿気のコントロールをしておきたいものです。

これは何も大掛かりな準備をしないでも、ときどき窓を開けるなどして換気をしっかり行うこと、必要に応じて除湿機を使用して湿気を排除することによって、充分に対策が可能です。

日常生活をおくる拠点としてログハウスを利用している場合には、あまり構えて対策をする必要はないかもしれませんが、別荘としてログハウスを利用している場合には、使用頻度によっては対策が十分ではない可能性があります。

少なくとも季節ごとに別荘に出向いて換気や清掃などのメンテナンスを行うか、または別荘地の管理会社に有償でメンテナンスを依頼しておくことなどが必要です。

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